恋の燃焼活動

2003年2月6日
あの年の秋
出会いはありきたりで
喧騒の居酒屋
寡黙で照れ笑い
テーブル越しに平行
次の店に移る頃には 心奪われた

そして 私の恋心を拒否した残酷な貴方

***

もう一度秋が来てその次の春
再会はなしくずしで
熱狂の小部屋
曖昧な言葉達
テーブル越しに直角
次の部屋に移る頃には 心悶々と再燃

だけど 私の心には既に他の人が占領済み

***

その春の次にやってきた秋
再会はろくでもなくて
静寂の洋食屋
無言の盗み見
テーブル越しにねじれの関係
次の店に移ることもなく 心急速冷凍

そうね 私の心は漸く2年間の動悸を沈静

***
***

一つの恋が

突然ヒトメボレという
火種を投じられ
激しく燃えあがるも

継続的にキョヒという
水をかけられ
少しずつ衰えゆき

気まぐれなエゴという
油を再び注がれ
大切な物まで燃やす危機に陥りながら

やがてシツボウという
消火器で自らその火を完全に消しゆく

その過程

残るは 黒いススのみ。
ススははらはらと
どこかへ吹き飛んだ。
あたしの手には
何も残らない。

ウタダヒカルも言ってたわね。
「恋には賞味期限があるのよ。」

…同じね。

なぜ
一番燃えあがっている時に飛び込まなかったの?
消えつつある火をうまくくべらせる術も持たないくせに。

躊躇は致命的
臆病なあなた
後悔しても遅い
もう永遠に手に入らない

せっかく あたしの炎は美しいのに―

鈴木いづみが言ってたけど
「ハートに火をつけて! だれが消す?」

…自分よ。

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