lemon tree

2003年3月6日
たいくつな部屋にひとり腰かけ
日曜の昼下がりは今日も雨
ムダな時間がすぎていく
なにもすることがない
だらだらしながら きみを待ってるけど
何も起こらない―そしてぼくは思い出す

車で走り回る
飛ばしすぎたよ、遠くまで
気分を変えてみたいだけ
さびしいよ きみを待ってるのに
何も起こらない―そしてぼくは思い出す

どうしてさ
どうして昨日は青い空のことなんか言ったのさ?
ぼくに見えるのは、黄色いレモンの木だけ
上を見たり下を見たり
あっちを見たりこっちを見たりしてみるけど
見えるのは、やっぱり黄色いレモンの木だけ

元気なく腰かけているよ
シャワーを浴びながら外へ出たいと思っても
頭のなかはどんよりと曇ってる
ぼくは疲れてベッドに沈む
やっぱり何も起こらない―そしてぼくは思い出す

孤独―ぼくはキライさ
孤独―レモンの木にとまってるなんて
享楽の砂漠をさまよい
新しいオモチャを手に入れる
そしたら何もかもが動きだすさ―きっとびっくりするよ

どうしてさ
どうして昨日は青い空のことなんか言ったのさ?
ぼくに見えるのは、黄色いレモンの木だけ
上を見たり下を見たり
あっちを見たりこっちを見たりしてみるけど
見えるのは、やっぱり黄色いレモンの木だけ

(peter freudenthaler/1995)

*******

日記のように叙景的であり
かつ詩的でもあり
そしてそれは単なる描写ではなく
とても奥深く読み取れる。
「lemon tree」
あたしはこの曲がとても好き。

 “さびしいよ きみを待っているのに
  何も起こらない―そしてぼくは思い出す”

「好き」という言い方は妥当ではない。
そういう、感情レベル・感想レベルの
単純な言い回しではなく―非常に、同調する。

 “上を見たり下を見たり
  あっちを見たりこっちを見たりしてみるけど
  見えるのは、やっぱり黄色いレモンの木だけ”

どうあがいても、
どう現実逃避しても、
視点を変えてみたって、
与えられた現実が変わることはない。

「レモンの木」は、孤独の象徴。

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