真夏の夜の夢の3年後

2003年12月10日
3年ぶりの感触

つながれた手と手

それから

肩に手を回し強く抱き寄せる腕

甘い、甘い感触

それは陶酔に近かった。

映画館で
声を上げて騒ぐ後ろの席の女子高生を
迷惑そうに横目で見るあたしに気づいて、
彼女らに注意をした彼に
何年も接さない間の彼の変化と
その変化を起こさせたものについてを
悟った

それは多分、
現実の彼ではなく、
あたしの内側。

3年前の夏のあの日のように、
夜空に散らばる大輪の花畑を見上げながら
浴衣の袖から伸びるあたしの手を
堅く握った恥ずかしそうなその手が
すでにもう
あたしの手からは遠く離れてしまっていることは
よくわかっている。

先に手を離したのはあたしだし、
彼もまた
離された手を再び差し出すことはなかった。

それなのに、
3年ぶりの再会は、
忘れていた彼の存在を
あたしの脳裏に再燃させた。

また逢えたら、と想った

だけど、きっともう逢うこともないのだろう
とも思った

それでも、逢いたい
という本心。

次逢ったときまた更に変わっていたとしても、

逢いたい。

だから、
たとえ夢の中でも
その姿を時々見せてくれればいい。

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