えにし2
2007年8月1日何かあるのだろうか。
2度あることは3度ある…またもや、切れた「縁」が繋がった。
「霊的パワー」はもちろん、流行の「スピリチュアル」にも興味がない私なのだが。
ここ最近の《めぐり合わせ》的な邂逅には、人智を超えた何かを感じずにはいられない。
しかも、今までのように、私から積極的に再会を願っていた人々とは違って、もはや完全に過去の人物と化して、二度と関わることもないだろうと思っていた人と・・・。
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今日、会社に外注のスタッフとして新しくやってきた娘がいた。
その娘は、私がリーダーを務めているプロジェクトで使おう、という話で、前々から名前だけは知っていた。
彼女を面接した上司から名刺のコピーを渡され、「機会があったら使ってあげて」と言われていたので、今回後輩に彼女を使わせることにした。
それで今朝、打ち合わせのため彼女が来社したのだが、後輩が「桜沢さん」と私の名を呼んだところで、彼女が突然私に、
「桜沢さんですか?…桜沢さんって、●●●(かつて、私が携わっていた社外プロジェクト名)をやっていませんでした?」
と話しかけてきたのだった。
見ず知らずの初対面の人に唐突にそんなことを言われ
「そうですが、何で知っているんですか!?」と驚く私に、彼女は言った。
「●●●にいた××って知ってますか?
私、彼と結婚したんです。」
と。
・・・
×××は、今から4年前、私の中で重要な位置を占めた人、であった。
私が●●●から退いて、完全に過去の人となっていた。
が、当時、この日記にも書いている人だ。
完全に忘れきるには、惜しい、魅力ある男性だった。
―過去を呼び醒まされ、胸は、動悸する。
しかし、私の心の内の動揺にまったく気付かず彼女はニコニコと続ける。
「桜沢さんが●●●を外れた後、私も●●●に入って、それで彼と知り合ったんです。私はすぐに辞めちゃいましたけど」
「それにしても、なぜ私がここにいるとわかったんですか?あなたとは会ったこともないのに。」と問うと、
「ここの商品をよくチェックしているので。桜沢さんの名前も入っているのを知っていて。彼も『知ってる人だ』って言ってたんです。今回参加させてもらうことになって、会うのを楽しみにしてました」。
私は、しげしげと、彼女の顔を見る。
私より随分年下の、この娘の顔を。
当時、彼が心の内で追いかけていた、あの若き人妻のように、
色白で奥ゆかしく、しかし芯を持った、
日本の美学に基づいた“大和撫子”的な女性が彼の好みなのだと、
ずっと思っていた。
しかし、実際に伴侶として選んだのは、灼けた肌と明るく染めた髪に、よく喋る口、
凛とした品性のかけらもなく、どちらかといえば親しみやすさがウリの
ギャル上がりのような、元気で明るい“お姉ちゃん”なのだった。
外見だけではない。取引先の会社へ赴いての打ち合わせで、相槌が「ええ」や「はい」ではなく、「うん、うん」
という常識のなさ・・・。
なぜだか、ガックリ、肩の力が抜けた。
今更、何の未練もないが、
こういう「後日談」なら知る必要はなかった。
しかし、そんな態度は億尾にも出さず、
何も知らぬそぶりで、微笑んだ。
「そうなんですね。ご結婚、おめでとうございます。
彼によろしくお伝えください。」
2度あることは3度ある…またもや、切れた「縁」が繋がった。
「霊的パワー」はもちろん、流行の「スピリチュアル」にも興味がない私なのだが。
ここ最近の《めぐり合わせ》的な邂逅には、人智を超えた何かを感じずにはいられない。
しかも、今までのように、私から積極的に再会を願っていた人々とは違って、もはや完全に過去の人物と化して、二度と関わることもないだろうと思っていた人と・・・。
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今日、会社に外注のスタッフとして新しくやってきた娘がいた。
その娘は、私がリーダーを務めているプロジェクトで使おう、という話で、前々から名前だけは知っていた。
彼女を面接した上司から名刺のコピーを渡され、「機会があったら使ってあげて」と言われていたので、今回後輩に彼女を使わせることにした。
それで今朝、打ち合わせのため彼女が来社したのだが、後輩が「桜沢さん」と私の名を呼んだところで、彼女が突然私に、
「桜沢さんですか?…桜沢さんって、●●●(かつて、私が携わっていた社外プロジェクト名)をやっていませんでした?」
と話しかけてきたのだった。
見ず知らずの初対面の人に唐突にそんなことを言われ
「そうですが、何で知っているんですか!?」と驚く私に、彼女は言った。
「●●●にいた××って知ってますか?
私、彼と結婚したんです。」
と。
・・・
×××は、今から4年前、私の中で重要な位置を占めた人、であった。
私が●●●から退いて、完全に過去の人となっていた。
が、当時、この日記にも書いている人だ。
完全に忘れきるには、惜しい、魅力ある男性だった。
―過去を呼び醒まされ、胸は、動悸する。
しかし、私の心の内の動揺にまったく気付かず彼女はニコニコと続ける。
「桜沢さんが●●●を外れた後、私も●●●に入って、それで彼と知り合ったんです。私はすぐに辞めちゃいましたけど」
「それにしても、なぜ私がここにいるとわかったんですか?あなたとは会ったこともないのに。」と問うと、
「ここの商品をよくチェックしているので。桜沢さんの名前も入っているのを知っていて。彼も『知ってる人だ』って言ってたんです。今回参加させてもらうことになって、会うのを楽しみにしてました」。
私は、しげしげと、彼女の顔を見る。
私より随分年下の、この娘の顔を。
当時、彼が心の内で追いかけていた、あの若き人妻のように、
色白で奥ゆかしく、しかし芯を持った、
日本の美学に基づいた“大和撫子”的な女性が彼の好みなのだと、
ずっと思っていた。
しかし、実際に伴侶として選んだのは、灼けた肌と明るく染めた髪に、よく喋る口、
凛とした品性のかけらもなく、どちらかといえば親しみやすさがウリの
ギャル上がりのような、元気で明るい“お姉ちゃん”なのだった。
外見だけではない。取引先の会社へ赴いての打ち合わせで、相槌が「ええ」や「はい」ではなく、「うん、うん」
という常識のなさ・・・。
なぜだか、ガックリ、肩の力が抜けた。
今更、何の未練もないが、
こういう「後日談」なら知る必要はなかった。
しかし、そんな態度は億尾にも出さず、
何も知らぬそぶりで、微笑んだ。
「そうなんですね。ご結婚、おめでとうございます。
彼によろしくお伝えください。」
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