封印を解く

2007年9月8日
この数ヶ月、目を逸らし、口も聞かず
存在を打ち消してきた。
親しげな笑みも、すべて拒絶した。

こうやって
嫌いに、なろうと
努力した。

仕事の成り行きで、薄暗い空間に二人並んで座ることに。
そう、計らずも、
まるでデートのように、平日の夜の映画館で外国映画を。

コメディーだったけれど、ずっと、
あたしは息を呑んでた。
あたしの腕のすぐ横に、彼の腕が置かれている。
その、あまりの近さに。
思わず、掌を重ねそうで。

翌日は、
以前のように
そう、昨年のように、
顔を寄せ合って、アイディアを出しあって、
仕事の企画を1つ練り上げた。

私の協力によって、彼にとって面倒だったジョブを
予定よりも早く終えさせることができたので、彼は
「助かった〜。休日出勤しないといけないと思ってたから」
と言って、あたしの顔を見た。

「ありがとう。モモコさんのおかげ。」
面と向かって紡がれた感謝の言葉、そして笑顔。

あたしも、思わず笑顔。

そして、肺が潰れそうなほど、心臓が飛び出しそうなほどの…
痛み。
この感情は。



恋の感情はもう忘れたと、
恋やら愛やらに悩まされる時代はもう終わったと、
情欲も消え去ったと、
言い続けたこの数ヶ月。
思い込もうとしたこの数ヶ月。

そう、自分自身を騙すために。

「次に同じ気持ちになったら、もうおしまい」だと
分かっていたから…。

ああ。
でも。
もうこれ以上、抑え切れない。
もうこれ以上、欺けない。

胸が苦しいんだ

言ってしまいそう

やっぱり、あなたが好き、って。

嫌いなフリしてたけど、
本当は、好きで好きで、たまらなくて、
みんな私のこと大人っていうけど、
こんな子どもみたいなことしてたの。

って。

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