穏やかな生活と、罪深い恋愛と。
2008年8月30日盆休みが終わって約2週間。
ようやく、青春に突如帰ったような熱情が落ち着き、
普段の日々を取り戻しつつあると思えてきた。
クリエイティブだけでなくカネの絡む会議に初めて出て、
意外に自分は経営的なことも好きなのかもしれないと思ったり、
やっぱり、今の私には仕事ありきなんだな、と感じて
ほっとしていた、その矢先。
次に担当するプロジェクトは、何と郷里のある町が舞台に。
こんなこと、滅多にあることではない。
まさか、仕事で頻繁に地元へ行くことになるとは。
仕事のために、高校時代までを過ごしたあの街のことを考える。
それはすなわち、あの彼を思い出すことに自然つながる。
なんてこと。
これは、神様のたくらみ?
あの一瞬の恋を忘れるな、
罪を犯せ、と、そそのかしているの?
だって、そうじゃなきゃ、このタイミングで、こんな仕事、
ありえない。
思わず動揺。
豪雨の中でもお構いなしに深夜まで残業して、
プロジェクト開始に資料整理をしていれば、
まるで彼のための時間を費やしているような気すらする。
メールは、送ればちゃんと返してくれる。
だけど、逢うべきか、どうするべきか。
これから、たびたび訪れることとなる。
年に1度戻ればいいほうの、私の地元へ。
いくらでも、逢う機会はある。
でも、次に逢ったら、きっともう止められないだろう…
引き返すなら、今しかないけれど。
私は私の生活へ。
彼は彼の生活へ。
穏やかな暮らし、というものに、ずっと憧れてきた。
それを手に入れた今、
社会とか文明とかいう中で生きる人間の幸福は手にしたように思うが、
動物としての雌の本能は、逆にすっかり失われてしまった。
それが、あのひと夏の恋によって、
自分の体の中が、ぐらぐらと沸騰しだした。
たとえば、アドレナリンとかフェロモンとか、
そういう類の物質がいきなり分泌されているような。。。
果たして、何が幸せなのだろう。
穏やかな生活。
高揚する恋愛。
どちらに手を伸ばすべき?
両方に手を伸ばすなんて、都合のいいことをしても
許されるのだろうか。
もともと私には、穏やかな生活は性に合わないのかもしれない、
だから絶え間なく男を求めるのだろう、と思っていた。
静かで小さな幸福に満ちた同棲生活より、
喧騒の中での刺激的な駆け引きのほうがずっと楽しいと。
だけど、
浴室でシャワーを浴びる恋人の裸の背中を見れば、
こうした穏やかな日々に満足できる人種こそが
生涯の幸せを手に入れられるのだろう、と思えてくる。
仕事の打ち合わせで、
彼の実家のすぐ近くを通り過ぎた。
心臓が張り裂けそうな思いになるのを、
同僚と一緒にいる手前、何気ない表情でこらえた。
次に逢ったなら、もう私は、
自分の環境も彼の環境も、何も顧みることなどできないだろう。
彼との再交流や地元での仕事、
こういう巡りあわせは、
すべて宿命とか運命とかいうものなのか。
忘れようとしても忘れられない。
毎晩、恋人がベッドルームで寝静まった頃、
棚の中からそっと高校の卒業アルバムを取り出す。
今の私には、どちらか一方を選ぶことなどできない。
ようやく、青春に突如帰ったような熱情が落ち着き、
普段の日々を取り戻しつつあると思えてきた。
クリエイティブだけでなくカネの絡む会議に初めて出て、
意外に自分は経営的なことも好きなのかもしれないと思ったり、
やっぱり、今の私には仕事ありきなんだな、と感じて
ほっとしていた、その矢先。
次に担当するプロジェクトは、何と郷里のある町が舞台に。
こんなこと、滅多にあることではない。
まさか、仕事で頻繁に地元へ行くことになるとは。
仕事のために、高校時代までを過ごしたあの街のことを考える。
それはすなわち、あの彼を思い出すことに自然つながる。
なんてこと。
これは、神様のたくらみ?
あの一瞬の恋を忘れるな、
罪を犯せ、と、そそのかしているの?
だって、そうじゃなきゃ、このタイミングで、こんな仕事、
ありえない。
思わず動揺。
豪雨の中でもお構いなしに深夜まで残業して、
プロジェクト開始に資料整理をしていれば、
まるで彼のための時間を費やしているような気すらする。
メールは、送ればちゃんと返してくれる。
だけど、逢うべきか、どうするべきか。
これから、たびたび訪れることとなる。
年に1度戻ればいいほうの、私の地元へ。
いくらでも、逢う機会はある。
でも、次に逢ったら、きっともう止められないだろう…
引き返すなら、今しかないけれど。
私は私の生活へ。
彼は彼の生活へ。
穏やかな暮らし、というものに、ずっと憧れてきた。
それを手に入れた今、
社会とか文明とかいう中で生きる人間の幸福は手にしたように思うが、
動物としての雌の本能は、逆にすっかり失われてしまった。
それが、あのひと夏の恋によって、
自分の体の中が、ぐらぐらと沸騰しだした。
たとえば、アドレナリンとかフェロモンとか、
そういう類の物質がいきなり分泌されているような。。。
果たして、何が幸せなのだろう。
穏やかな生活。
高揚する恋愛。
どちらに手を伸ばすべき?
両方に手を伸ばすなんて、都合のいいことをしても
許されるのだろうか。
もともと私には、穏やかな生活は性に合わないのかもしれない、
だから絶え間なく男を求めるのだろう、と思っていた。
静かで小さな幸福に満ちた同棲生活より、
喧騒の中での刺激的な駆け引きのほうがずっと楽しいと。
だけど、
浴室でシャワーを浴びる恋人の裸の背中を見れば、
こうした穏やかな日々に満足できる人種こそが
生涯の幸せを手に入れられるのだろう、と思えてくる。
仕事の打ち合わせで、
彼の実家のすぐ近くを通り過ぎた。
心臓が張り裂けそうな思いになるのを、
同僚と一緒にいる手前、何気ない表情でこらえた。
次に逢ったなら、もう私は、
自分の環境も彼の環境も、何も顧みることなどできないだろう。
彼との再交流や地元での仕事、
こういう巡りあわせは、
すべて宿命とか運命とかいうものなのか。
忘れようとしても忘れられない。
毎晩、恋人がベッドルームで寝静まった頃、
棚の中からそっと高校の卒業アルバムを取り出す。
今の私には、どちらか一方を選ぶことなどできない。
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